大円商店(ダイマルショウテン)オリジナルデザインのアイアン家具と表札の通販

2023/11/20 08:53

こんにちは。

大円商店のHPをご覧頂きありがとうございます。

大円商店は、愛知県の北設楽郡にある東栄町という小さな田舎町で、アイアン家具と洋服を制作する工房です。
東栄町は近隣の新城市と設楽町と豊根村の4市町村を含めた「奥三河」といわれる地域になります。

奥三河は、愛知県内で最も山深い山間エリアになります。
山々に囲まれ、綺麗な清流が多く流れ、たくさんの動植物が共生しあう自然豊かな環境には、四季折々の表情があり1年を通してたくさんの魅力を感じられる場所です。
私たちはそんな環境に魅力を感じ、神奈川県より移住をしてきました。

今まで生活をしてきた場所とは真逆のような環境での生活になったことで多くの影響を受けました。
それは日常生活はもちろんですが、物作りに対しての捉え方も大きく変化したと思います。
この自然豊かな環境から手に入る素材を物作りに取り入れたいという気持ちは特に大きかったです。



私たちが生活する東栄町は面積の約93%が山林。そのほとんどが植林で植えられた杉や檜の針葉樹林です。
他の市町村も同様の自然環境と感じています。
そんな奥三河エリアで伐採された木は三河材と呼ばれています。
三河材には三河杉と三河檜があり、色艶が良く、材木を扱う大工さんや建具屋さん、木工家具屋さんといった職人さんたちに昔から重宝されてきたそうです。
大円商店が作るアイアン家具には、近隣の山で育ったこの三河材をメインで使っています。この地域で暮らすこその地産地消を心掛けています。三河杉の温かみのあるナチュラルな色味と、自然が作り出す木目や節には、どこか親しみを感じて頂けると思います。




町内でお世話になっている粟代製材所さんでは、毎日多くの丸太が色々な形状に加工されています。
用途に合わせた希望サイズで丸太から木材を作ってもらえるとは、街で暮らしていた時には考えられない体験でした。

製材機を通し、丸太から板材が作られる様子。
帯鋸(おびのこ)という大きなノコギリ状の刃で丸太をスライスしていくイメージです。





製材機をかけたての木の表面はとても水分量が多く、触ると冷たくてしっとりしています。水分量が多いのでその分とても重たいです。
木材は乾かさないと使えないので、ゆっくり乾燥をさせて水分を抜いていき、使える状態まで寝かせていきます。



木は、同じ樹種でも育った環境で木目や節、色味も変わったりします。特に広葉樹は同じ木でも全然雰囲気の違う板が取れることもあります。製材してみないと木の内部が分からないのは面白いですね。
杉は大きな違いはなく、かなり安定的な木目をしている方だと思います。なので商品写真から大きく異なる雰囲気の木材を使うことがないのは物作りする上で大きな利点でした。
杉や檜は比較的柔らかくて軽い木材です。そのためキズが付きやすいという側面があるのですが、大円商店では、日常生活の中で付いていくキズや汚れというのはその家ならではの味だと考えています。
こういった経年変化は無垢の木材ならではの醍醐味。存分に楽しんでもらえたらと思います。メンテナンスでご不明な点はお気軽にお問い合わせください。





木の使い道は、主に製材機をかけて「丸太」から板や角材といった四角い形状の「木材」へと加工し、その「木材」を職人さんがさらに加工をし、テーブルや棚、家の柱や床などになっていくのが一般的かと思います。
奥三河で暮らすまでは、日常生活の中で目にする木というのは一度手が加わった「木材」がほとんどでした。(生えている木は除く)


なので、木そのものの姿である「丸太」を見る機会が少なかったので、丸太の断面にはとても惹かれるものがありました。

「年輪」からは木の年齢が分かります。
小径の丸太でも20年、大きなものでは100年を超すものも存在します。
目の前の丸太と自分の年齢、家族の年齢を比べてみた時に、色々と考えさせられるものがあります。

不思議な魅力が詰まった年輪を何か物作りに活かせないかと考え、杉の丸太を加工し、丸太スタンプを作りました。
私たちは家具(鉄工と木工)と衣服(裁縫)という別ジャンルの物作りをしているので、使う素材はどうしても別々になってしまいます。
せっかく一緒に物作りをしているのだから、もう少し作品に共通点が欲しいと思っていたので、これはとても良いアイデアでした。




こちらは年輪スタンプを活用したベットカバー。奥三河の秘湯 湯谷温泉のはづ別館様より。
奥三河での日常の風景をデザインに落とし込みました。

丸太スタンプだけでなく、四季折々の植物を使ったリーフスタンプも自然が授けてくれる素敵な素材です。
山間部ならではのスタンプシリーズは、シャツや小物アイテムなどのデザインに取り入れ商品化を計画中です。


奥三河にはまだまだ素敵な素材が溢れています。
私たちの身の回りにある自然の恵みを、少しでも感じてもらえるような商品を作っていきたいと思っています。



最後まで読んでいただきありがとうございました。